ある日の乳牛部 「仕事って面白い、職場っていいな~」

左から松田希、前田和男、村岡悦史

左から松田希、前田和男、村岡悦史

左から斉藤百合子、中原庄司、小川充、逢澤英剛、亀山剛

左から斉藤百合子、中原庄司、小川充、逢澤英剛、亀山剛

 

朝7時半からの乳牛部出発研に交じって、それぞれが普段部門で何をやっているかを聞かせてもらいました。

配置になって2年の逢澤君は分娩前後の牛を見ているそうです。
02-乳牛部 2012-01-002

「どんなところをやっているの?」

「生まれる前のお母さんの準備とか生まれた後の子牛に初乳を飲ませるとか、お産が無事できて、その後も元気に過ごせるように・・」

「一番大切なところ」と希さん。

「ホルスタインってものすごく改良されているから、すごい能力持っているのでその能力を発揮できるように」と百合子さん。

「病気になったりとか死んだりとかはお産がらみが一番多いから、そこさえ上手くいけば」と希さん

「この時期どう過ごすかでその後の牛の健康に大きく影響するので、一番大事なところだと思ってやっているし、やりがいがあると思っている。」と逢澤君。

「具体的には?楽園村の子らと乳房の毛を剃ったり、しっぽの毛を切っていたのはどうして?たまにやるの?」

 

楽園村の職場体験で乳房のケア

楽園村の職場体験で乳房のケア
「お産の前に乳房をきれいにしておく・・」

「大事なの?」

「そりゃ大事、一番大事、すごく大事」と全員の声。

牛は餌を食べている時以外はできるだけ横になって飼育した方がいいそうで、毛があると糞も付きやすいし、糞が固まって鎧みたいになるので、毎回毛を剃る。

毛がライナーや搾った牛乳に入るとばい菌も増えるし、乳房をきれいに保っておくのは大事とのこと。
ついでにベッドならしは社員さんでも誰でも、時間さえあればフォークを持って始めるそうだ。

ふかふかのベットにして、快適な環境を用意する事が牛の乳量にも影響してくるそうです。

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「他には?」
「お産をして牛乳ができてくると、お母さんのカルシュムが足りなくなるので補液をしたり・・」

「その前に餌も変わって来るし、予防注射もあるね。初乳を搾るとか」との声が横から。

多くを語らない彼に、
「毎晩、牛のお産を見回ってよくやってくれているよ」と隣から。

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「今のところ死んだ牛いないの?」
この質問にはメンバーから全否定されました。

「いやいるよ!無理だよ!そうはしたいよ。目指すけどなかなか思うようには行かない」

「次こそはと思うわけですよ」

「無理だと言ってもいいけど、防げることもあるよね」

「勉強したり経験することでクリアできることと、そうしてもできないことがある。だから牛魂碑を建てようと・・」

取り組んでも取り組んでもの悔しい心情と牛への思いがあふれ伝わってきました。

 

若い希ちゃんが乳牛部では一番長くて15年位。体格がいいからと研究所から配置になって以来ずーっと乳牛部。今ではなにか困ったことがあれば希さんと、肉牛部からも頼りにされている乳牛部の希さん。

獣医の土井さんに「治療をするなら嫌と言うほど健康な牛を見ることだ、そしたら病気の牛が分かる」と言われずーっと牛舎に張り付いて寝泊まりしお昼ごはんも牛舎で食べていた時期もあったと云う。

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「嫌になったことは?」

「毎朝起きて、同じことの繰り返しでなんでこんなことやっているんだろう、ずーっとやっていていいのかなと思ったことも何年かあった気がする」

後ろから亀山さんが「生き物を飼うというのは、同じことを毎日確実にやるのが基本だから、それを抜けきるかどうか、挫折する人が大部分。続けられる気力、知力いろいろあるんだろうけど・・」と補足する。

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「抜けきって見えたことある?」

「分からないけど、18,19の始めた頃は目の前の子牛に餌をやることミルクをやることしか考えなかったけど、今子牛を再開してみては全然違う。あの子らの世話をしていたら、大きくなったらああいう風になるのだなぁとか、楽しさが全然違う」

「今はやりたいことがいっぱいある。例えば牛を売るとか・・」

「えっ!牛乳でなくて・・・」

「本州で牛を飼っている人は北海道から牛を入れているでしょう、だから、気候風土が全然違うからどこも苦労している。牛乳だけでなく、子牛とか孕みの牛を供給する役割を担えたら地域の人には大きい」と村岡さん裏付けしてくれる。

12-乳牛部 2013-05-17 10-44-28

一部分の紹介です。みんなの話もそのうちに載せたいなぁ。

年齢も参画年数も、乳牛部になっての年数も違う様々な人らで支え合って,健康な牛を育てている姿を見せてもらいました。
本人が語ることも語らなかったことも周りに見ている人が居て、あっちからこっちから声があがって(誰かは寄ってたかってと言っていましたが)、何をしてい るかや目的が見えて来たり、行きつ戻りつしながら足しあったり、引き出しあって、日々やっている仕事や乳牛部の姿が浮かび上がって来て、なんかほんわかし たいい時間を持てて、その場にいれてよかったなぁと思いました。

先日、中国からの参観者は「お金も貰わずに仕事をしているんですか、疲れませんか」と質問したり、中井さんの畳作りの場面を見て楽しそうだと驚いていました。
自分の職場ではなく、他の職場に行って話を聞かせてもらうことで、自分たちが日々やっている金には代えられない仕事の面白さや、職場ならではの楽しさが実感できました。

【豊里実顕地 喜田栄子】